会社の飲み会があり、ひさびさに持ち込みの出来る店だったので、家からワインを持参した。
せっかくみんなに飲んでもらうワインなので、考えたすえムルソーを選んだ。
この日の料理は日本料理。それもとびきりの刺身を食わせる店である。
店のあるのが、築地の場内であるから、魚の質はとびきりである。
今回のムルソー、作り手はフランソワ・ミクルスキで、ムルソーの新進気鋭の若手である。
村名クラスのワインだが、値段はそこらの1級より高い。
さてお味は?
グラスに注ぐと、まさしく黄金色。
始めはやや奥行きに乏しく、やはり1級クラスにはかなわないかと思ったが、しばらくすると芳香を放ってきた。これはただものではない。
味わいはまさしくムルソーであって、梨やかりん、りんごといったジャムが渾然一体となったような感じ。
こんなワインはおそらく、ムルソーやピュルニーといった村でしか生産できないであろう。
一般にワインというと、赤ばかり珍重されて、白というと安飲みワインといった風潮があるが、やはりムルソーやピュルニーだけは、どんな赤の高級ワインが出されても、対抗できるようなすごさがある。
最初に出てきた刺身を味わいながら、あっという間にボトルが空になっていた。