留萌本線の旅 2007年7月16日

今回は留萌本線に乗ろうと思う。

留萌本線は北海道の函館本線深川から、留萌を経て増毛に至るローカル線である。

新千歳空港行きの飛行機が遅れたため、当初予定していた列車に乗れないかと冷や冷やしたが、なんとか空港内を走って間に合った。
キップを札幌までしか購入できなかったので、あとで精算しよう。

この列車は新千歳空港発の快速エアポート旭川行きである。途中の札幌で特急スーパーホワイトアローになる。
もともと特急用車両なので、札幌からの快速利用でも人気がある。

札幌に着いて列車の向きが変わった。ここからは特急になる。さっそく車内改札があったので、キップを購入する。なぜかここで行き先を「留萌」といってしまう。

それならば札幌ー留萌間のSキップがありますよという。Sキップとは特急自由席利用の往復券で、値引率がかなり高いのが特徴である。
これはいいとSキップを購入したあと、そういえば留萌ではなくて増毛に行くんだったと気づいたのである。
まあ留萌-増毛間のキップはどこかで購入すればよい。

特急スーパーホワイトアローは、札幌-旭川間136.8kmを1時間20分で結んでいて、表定速度は102kmに達する。
これは停車時間も含んだ速度なので、ほとんどの区間を130kmで走っている。こんな列車はほとんどない。

札幌から1時間ほどで深川に着いた。留萌本線の普通に乗るにはここで20分以上ある。
さっそく駅改札で留萌-増毛間の往復キップを購入する。Sキップでは途中下車無効となっているが、駅舎外にあるトイレも利用させてもらった。

久々の非冷房車は暑い

さあ留萌本線だ。列車は単行のキハ54系。ステンレス車体だがなんとなく重々しい。車内に入ると暑い。北海道も夏季の昼間は暑いのだが、冷房はついていない。扇風機が回っているだけである。

なんだかなつかしい気分になりながら座席につくと、さきほどなんとなく重々しい気分になったのが分かった。窓ガラスが2重ガラスになっていて、本来のガラスの内側にもうひとつ昇降できる窓ガラスが付いているのだ。
さすが北の大地を走る車両である。

感心していると、列車が動き出した。いったん函館本線の札幌方面に戻ったあと、右にそれて進んでいく。
最初の駅は北一已(きたいちゃん)という。変な名前だが、一已とはアイヌ語の鮭マスの産卵場のことらしい。

列車はその後も比較的こまめに停車していく。それほど駅間は離れていない。駅名に変な名前が多いのは、やはりアイヌ語からつけられているからか?

ドラマの撮影になった駅

恵比島はNHKの朝ドラ「すずらん」で有名になった「明日萌」駅の舞台となったところで、いまだに駅名には「明日萌」と出ている。本来の恵比島は小さく表示されているのみである。

恵比島から峠下間がサミットになるようで、民家や道路がなくなり、峠越えといった感がある。もっとも本州のようなきびしい登り坂があって峠といった感じはない。

峠下駅で列車を交換する。深川-留萌間のほぼ中間にあたるからだろうか?

途中で何度も立派な道路施設が平行して走っている。後で調べると深川留萌自動車道という有料道路だ。
こういうものができると、高速バスが安価で運行され、ますますローカル線は見向きもされなくなる。鉄道を利用するのは、学生、老人、そして私を含む一部のマニアがたまに乗るだけである。

深川から1時間ほどで留萌に着いた。いままで平野や山間部を走ってきたのに、留萌の手前で大きく左にカーブした。留萌駅からは海に沿って走るのである。

留萌でかなりの人が降りた。留萌本線も深川-留萌間がメインで、留萌-増毛間は1日5往復半の超ローカル線となる。

ここから海沿いを走るので、景色はづっとよくなる。車窓はこの区間のほうがすばらしいが、利用者が少ないのは残念なことである。
途中駅はもとの貨物列車についていた、車掌車を改造して駅舎にしたものが多い。最初はきれいだったのだろうが、いまは風雪にたえてぼろぼろである。

やっと増毛に到着

留萌から30分、最後にぷーんと港の香りが漂ってきたと思ったら、増毛駅に到着だった。

更地に駅舎を取り付けただけの感じで、小さなホームがある以外何もない。ここで降りたのは私を含む、いかにも鉄道マニア風の3人だけであった。車できたらしい観光客が、こんなところに列車が着いたと、さかんにカメラのシャッターを押していた。

帰りの列車まで時間があるので、街を散策してみようと思う。重いバックを持ったままなので、そう遠くにはいけない。当然コインロッカーなんてない。

駅から歩いて150mほどのところに、本間家屋敷跡があった。北前舟で繁盛した、かっての商家を公開しているのである。

幸い入り口でバックを預かってもらえたので、ゆっくり見学をすることができた。

さらに200mほど進むと、日本最北の國稀酒造の酒蔵があったが、日本酒の苦手な私は、ご遠慮して駅に戻った。

帰りの列車に乗車は先ほどの私を含む3人と、数名の学生だけだった。

さすがに疲れて、眠気を覚えたが、なんとかがんばって帰路についた。