久々に九州に仕事で行く用が出来た。仕事が終わればわずかの時間を見つけても、乗りに行かねばなるまい。
今回は小倉での仕事だったので、帰りは博多から飛行機に乗るとして、日田彦山線にでも乗り、久大本線を乗り継ぎ博多に出ようかと考えていた。
ところがネットで時刻表などを調べていると、3月31日いっぱいで西鉄宮路岳線が一部廃線となることを知った。
こうなってはどうあっても乗りに行かねばなるまい。
西鉄はずいぶん前に大宰府に行くのに利用したくらいで、ほとんどが未乗である。
鹿児島本線の未乗区間も乗る
小倉からは鹿児島本線の快速列車に乗る。乗り換えるのは香椎だ。実は小倉から博多間も新幹線を利用したことはあるが、在来線は未乗区間である。
小倉駅で購入した折尾の鳥飯を食べながら約50分ほどで香椎に到着した。
香椎から宮路岳線に乗る和白までは、JR香椎線に乗る。鹿児島本線は交流電化区間だが、香椎線は電化されておらず、やってきたのはキハ47系だった。
香椎からいったん小倉方向にバックするように進んだあと、鹿児島本線をオーバークロス
して8分ほどで和白に着く。
和白の駅で西鉄宮路岳線と接続するのだが、いったん駅を出た後、回りこむようにしてから西鉄駅に行かねばならない。
実は13時48分にJR和白駅に到着したのだが、西鉄の出発も13時48分だった。普通なら絶対間に合わないのだが、きっぷを買おうと駅員にお金を出すと(なんと自動販売機ではなく駅員がいた)、間に合うから乗りなさいという。
実際電車も待っていてくれて、無事乗ることができた。
いよいよ宮路岳線に乗る
あわてて飛び乗ったのは300系という、なんとも古色蒼然とした車両だ。ガラスも全体に曇っていて、なんともいい味を出している。
西鉄は標準軌を採用しているのだが、宮路岳線のみ狭軌の1067mmである。ガラガラとした音を出し出発した電車は、もちろん釣り掛け駆動である。
こういう電車は関東には少なくなった。
途中駅で何度も列車交換があるので、時刻表を見てみると、昼間でも12分間隔で走っているのであった。
和白から7、8分で西鉄新宮に着く。立派なホームがある駅で、ここからが今度の廃線区間になる。
確かに新宮を過ぎると、ぐっとローカル色が深まる。客もほとんど乗っていない。
終着駅のひとつ手前が宮路岳で、これが線名にもなっている。近くに日本一の注連縄で有名な宮路嶽神社がある。
ただ駅は無人でなんとも鄙びた雰囲気である。帰りはここでおりて、神社まで行ってみよう。
和白から25分ほどで終点津屋崎に着いた。
津屋崎からひとつ手前の宮路岳で降りたいのだが、ここは無人駅なのできっぷを買うのが面倒だなと思って駅員に聞いてみると、終点貝塚までの最長区間のきっぷを買えば、途中下車は何度してもいいという。なんともおおらかなものだ。
さっそく乗ってきた電車で折り返し、宮路岳駅で降りた。
駅からは歩いて7、8分で宮路嶽神社に着く。参道を登って着いた神社は、予想していたよりずっと立派だった。
日本一の注連縄というのも、確かに迫力がある。
近くにこんな立派な観光名所があるというのに、廃線になってしまうとは、まったく残念なことだ。
だが実際宮路岳線を利用して、この神社に向かう人が、どのくらいいるのか確かに疑問だ。
また元来た道を引き返し、宮路岳駅に着く。無人駅だが神社でお祭りがあるときなどのため、臨時の改札口があったりして、それも今は使われておらず、なんともさびしいかぎりである。
次にやってきた電車は600系で、宮路岳線では新しい方の車両だ。ここから終点貝塚まで乗りとおし、宮路岳線の旅は終わった。