九州新幹線、肥薩線ほか  2004.04.02-03

開業間もない九州新幹線に乗りに行くことにした。
名古屋から東海道、山陽新幹線、九州新幹線を乗り継いで鹿児島中央駅まで、理論上は日帰りが可能であることがわかったが、それではあまりにもあわただしい。かといって休みもあまり取れそうもないので、1泊で出かけることにした。どうせなら九州の乗車していない区間を少しでも乗りたい。特に肥薩線だけは乗りたい。結果的に出た案が以下のようなルートである。これでもかなりの強行軍であるが、まあ仕方ない。

日付 路線 出発地 出発時間 到着地 到着時間 列車種別
4月2日 JR東海道・山陽新幹線 名古屋 7:39 博多 10:58 のぞみ1号
JR鹿児島本線 博多 11:10 新八代 12:56 リレーつばめ9号
JR九州新幹線 新八代 12:59 鹿児島中央 13:34 つばめ9号
JR指宿・枕崎線 鹿児島中央 13:49 指宿 14:59 普通
JR指宿・枕崎線 指宿 15:11 鹿児島中央 16:08 快速なのはな
4月3日 JR日豊本線 鹿児島中央 6:08 隼人 6:39 特急きりしま2号
JR肥薩線 隼人 7:11 吉松 8:13 普通
JR肥薩線 吉松 9:09 人吉 10:04 普通
JR肥薩線・豊肥本線 人吉 10:08 大分 14:24 特急九州横断4号
JR日豊本線 大分 14:42 小倉 16:05 特急ソニック36号
JR東海道・山陽新幹線 小倉 16:41 名古屋 19:45 のぞみ28号

このルートだが、1日目指宿、枕崎線に乗るものの、終点枕崎まではいけない。路線は指宿の先の山川で分断されており、せめて山川までは行きたいのだが、山川まで行って戻ると、鹿児島到着が遅くなってしまう。せっかく鹿児島に行くのだから、少しは鹿児島観光もしたい。
2日目だが、鹿児島中央出発が6時8分とかなり早い。

これは1日数本しかない肥薩線の吉松−人吉間を抜けるためで、今回のメインの1つだからこれは欠かせない。
まあいくつか不満点があるものの、このルートで出かけることにした。きっぷは九州内は周遊きっぷ、九州ゾーンを用意した。このきっぷなぜか九州新幹線は乗れない。せめて乗車券でも使えればと思うが、だめである。仕方なく新八代−鹿児島中央間の乗車券、新幹線特急券は別途用意した。周遊きっぷのため、行きの名古屋−博多間、帰りの小倉−名古屋間の乗車券は2割引きが適用された。リレーつばめ

旅の初めからいやな予感が??

4月2日、のぞみ1号で出発。列車の到着前に不吉な放送が‥
「本日車両を変更して運転しています。一部の座席に変更があります‥‥」
のぞみ1号は500系車両で運転されており、今回も500系に乗るためにのぞみ1号にしたのだ。
案の定やってきたのは700系車両だった。博多での乗り換え時間は12分あるが、これが700系だともう7〜8分遅れるだろうから、乗り換えはぎりぎりになる。
はらはらしながら博多まで乗り通したが、結果は6分遅れの11時4分に着いた。
弁当を買う時間もなく。急いでリレーつばめ号に乗車。急いで乗車したので、車両の一部しか撮影できなかった。

新八代でいよいよ800系に乗車
リレーつばめ号は3月13日の九州新幹線開通まで、つばめ号として使用されてきた787系が新八代使われており、つばめレディーが乗車するなど、JR九州の看板列車だった車両だ。さすがに車内も黒をベースゆったりしたつくりになっており、重厚な印象を与える。乗り味も硬質な感じをあたえながら、速度が上がってもどっしりしている。
車内で購入したサンドウィッチをほうばりながら、感心しているうちに新八代に着いた。
リレー号も遅れがあり、10分遅れて新八代へ到着。ここでも時間がなく、いそいで車内に乗り込む。
新八代駅は新幹線開業に合わせて、在来線と新幹線が同一ホーム上で乗り換えが出来るよう設計されており、乗り換えはスムーズだ。800系車内

新幹線に乗り込むとすぐに出発。すでに発車時間をかなり過ぎている。
スピードがグーンと上がったと思うとすぐにトンネルに入る。車窓を楽しめないないので、あらためて車内を見渡すとさすがに豪華な造りだ。
本来なら横5列並べられるシートを4列がけとし、シートの外皮は西陣織りのようなきれいな柄。シートの座面はやわらかく、シートひとつひとつがゆったりとして大きい。シートの素材には九州産の木材が使用されているそうだ。

シートのやわらかさは長時間乗るなら?だが、九州内の運用なら問題ないのだろう。
それともこの車両が将来、東京まで乗り入れることはあるのだろうか?800系外観

トンネルの出たり、入ったりを眺めているとあっというまに鹿児島中央に到着。なんと新八代からわずか35分だ。これが博多からつながると1時間ちょっとで鹿児島まで着くそうだ。

鹿児島中央駅に到着し、初めて800系車両の先頭とご対面。基本設計は700系だそうだが、こちらのほうが車内も含めずっとセンスが良い。

新装なった鹿児島中央駅から指宿・枕崎線に乗車

鹿児島中央駅は以前からあった西鹿児島駅の真上にクロスするように新幹線駅をつくり、駅舎や駅ビル等の改築や新築を行ったようだ。新幹線開業に合わせ駅名も鹿児島中央に改められた。
新幹線到着も遅れが出たため、あわてて在来線ホームの指宿、枕崎線を目指す。

止まっていたのは200系の気動車2両編成だった。乗客がそこそこいるのかすべてロングシートである。鹿児島市内を抜け、しばらくすると左手には桜島が見えてきた。
途中の喜入では海上に停泊しているタンカーも見られた。
1時間10分ほどで指宿に到着。観光客が多いのか、下車客も多い。せっかく指宿まできたのだから名物砂風呂にでも入りたいのだが、わずか10分ちょっとで鹿児島方向に折り返す。
やってきたのは同じ200系だが、今度は快速「なのはな号」と名前がついており、ボックスシート車だった。
帰りは快速と名がついている通り、小駅を通過し1時間ほどで鹿児島中央に着いた。
この日はホテルにチェックイン後、鹿児島市内の市電を乗り楽しんだ。
1日目はこれで終わり。

特急”きりしま”は485系

2日目
今日は早起きして、肥薩線を乗りに行く。
6時8分鹿児島中央発の特急「きりしま2号」に乗車。辺りはまだうす暗い。
485系やって来た「きりしま2号」は485系だった。
全国どこに行っても見られた485系だが、いよいよ数が少なくなってきた。もしかするとこれが最後かもしれない。

錦江湾に朝日が昇ってきた。昨日見た桜島を別の角度で見ながら、30分ほどで隼人に着いた。実はこの後の6時35分発の普通で来ても、乗り換えは出来そうだったが、最初でつまずくとその先に進めなくなるので、あえて早起きをしたのだった。
次は隼人発7時11分発の都城行き普通に乗る。車両はキハ28系だった。

隼人を出ると列車はどんどん高度を上げていく。まだこの区間ではスイッチバックもループ線もないが、それでもかなりの高度差を上っていく。8時13分に吉松着。ここで乗り換え。
ここから人吉の間が1日数本しか列車がない。
次の人吉行きは9時9分、駅前に静態保存されているD51などをみて時間をつぶす。

いよいよ肥薩線のループ線&スイッチバック

いよいよ今回のメインのひとつ吉松−人吉間の肥薩線に乗る。やってきたのはキハ140系。座席指定の「しんぺい」号や「いさぶろう」号に使われる車両だが、通常の普通列車にも使われるようだ。もちろん座席はどこに座ってキハ140系もかまわなかった。車内もおしゃれに仕上げられていたが、なんとなくきれいすぎて風情がない。できれば吉松まで乗ってきたキハ28のような車両がよかったと思う。

最初の真幸(まさき)駅に着くと、いよいよハッチバックが始まる。いったん駅についた列車は進行方向を変え、もと来た方角へ戻る。少し高度を上げ停車すると、もう一度進行方向を変え上っていく。

この間運転手が行ったりきたりするので見ているだけで楽しい。
次の矢岳駅を出て峠のトンネルを過ぎてから、大畑(おこば)駅の間が圧巻だった。
トンネルを出てしばらくすると、列車は大きくカーブしながら峠を降りていく。この区間はループ線になっているようだ。さらにスイッチバックで高度を下げ大畑駅の到着。ここで列車の向きをもう一度変えると、さらにループ肥薩線スイッチバック線を下った。

そう、ここは日本で唯一のスイッチバックとループ線が組み合わさった区間なのだ。
下る感覚がだんだんなくなってくると、民家が現れて、しばらくすると人吉駅に到着した。ここで乗り換え。

ここからは九州横断特急4号に乗る。九州新幹線開業に合わせて出来た特急で、ここから熊本を経て、豊肥本線で九州を横断し大分へ、さらに別府まで行く。九州横断とは豪勢なネーミングだ。待っていたのはキハ185系で、以前四国でお世話になったことがある。出発まで数分しかなかったためか、すでに自由席はほとんど満員。かろうじて通路側に座席を確保できた。

ここから球磨川沿いを八代方面へ下っていく。始発の人吉での乗車はかなりあり、すでにデッキで立っている人も結構いる。
正直いって、人吉からこれほどの乗車があろうとはまったく想像していなかった。せいぜい山間の駅だろうから楽に座れるだろうと思っていた。

列車は八代まで下り、ここで少しの下車客が出たあと、昨日新幹線から見た新八代に到着した。この角度から見ると新八代駅の構造がよくわかる。ここでも新幹線乗車の客がいるのか、下車する人が多かった。そして熊本九州横断特急着。
熊本でほとんどの客が降りた。人吉とは同じ熊本県だから県庁所在地への往来があるのだろうか。
窓側に席を移すとまもなく、熊本からは大量の乗車客があり、また満員になった。列車は熊本で進路を変え、豊肥本線に入っていく。この路線もまったくの未乗車区間だった。新水前寺、水前寺とこまめに停車。この辺はまだまだ熊本の郊外といった感じだ。熊本から40分ほどで立野に到着。いよいよ立野の3段スイッチバックだ。

立野の3段スイッチバック

立野駅で進行方向が変わりいったん側線へ、ここで向きを変え本線に戻る。肥薩線のスイッチバックと比べると、こちらのほうがスケールが大きい気がする。いっきに高度を上げ、阿蘇の外輪山が見えてくる。とても日本の風景とは思えないような雄大な景色だ。

阿蘇の外輪山を抜けると下りになり、熊本からは2時間弱で大分に到着した。列車はこのまま別府までいくが、ここで乗り換え。いよいよラストスパート。小倉までの特急ソニック36号に乗り換える。883系

最後は振り子車両に乗車

やってきたのは883系。外見はまるでガンダムみたいだ。車内はもっと斬新だった。それぞれのシートにミッキーマウスのような耳がついている。
斬新なシートではあるが、座り心地はいまひとつ。全体的にシートが小ぶりのせいか落ち着いて座れないのだ。シートの硬さも気になった。走り出してカーブになると車体が大きく傾く。そうだったこの車両には振り子装置がつけられているのだった。
シートの出来が悪いせいか、乗り心地もあまりよくない。同じ振り子でもJR四国の8000系のような安定感がない。
座り心地に不満を感じながらも、列車は快適に飛ばし、1時間20分ほどで小倉に着いた。
これでこの旅も終わり。小倉からのぞみ28号で家路についた。帰りは車両変更もなく500系のスピードに酔い痺れた。


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